飲食店店舗を閉店することになって売却を行う際に、不動産業者に手続きを依頼することはよくあります。
その時に必要とされるのが仲介手数料です。不動産会社が請求できる仲介手数料には、宅地建物取引業法によって上限額が設定されています。
そのため、仲介手数料は勝手に設定することができず、万が一上限額を超えて請求が行われた場合は、法律違反として不動産業者は厳しい罰則を受けることになります。

仲介手数料は物件の売買契約が成立した時に発生するものとされていますので、もし店舗の売却がうまくいかなければ、不動産業者には仲介手数料を支払う必要はありません。
つまり、仲介手数料は成功報酬の一つです。

仲介手数料を支払う方法ですが、店舗の売買契約が成立した時点で全額を支払っても構いません。
ただし、売買契約が成立したからと言って、物件自体の引き渡し手続きは完了していないケースが多いため、慣習として契約成立時点で総費用の半額を支払い、物件の引き渡しが完了した時点で残りの半額を支払うケースが一般的となっています。

不動産会社が物件の売却を行う際に実施する広告掲載などの実費に関しては、基本的には仲介手数料に含まれているものとされているため、別途実費を請求することはできません。
ただし、売り主から特別に依頼されて行った広告などの実費については、仲介手数料とは別に費用を請求することが認められています。
これらはすべて「売り主からの依頼」であるという点がポイントです。