ダクト
「ダクト」に関する用語説明のページです。
ダクトの役割と設置費用とは?
飲食店にとって重要な設備の1つと言えば「ダクト」です。
一概にダクトと言っても種類は様々。
今回はダクトの役割と種類、気になる費用についてお話いたします!!
1. ダクトの役割
ダクトは、天井裏や壁面内部、屋上などに設置され、屋内の環境を快適に整える空調設備です。
トイレや、キッチン等の廃棄システムなども空調設備の一部と言えます。
基本的に、ビルや住居などの建築物にはダクトが備わっています。
室内の温度や湿度の調整、特に重要な換気の役割などを担っています。
2.用途別ダクトの種類
実は、一口にダクトと言っても、用途別に種類があるのです。
少しずつ見ていきましょう。
1)空調ダクト
こちらは主に、温度や湿度のコントロールのために設置されるダクトです。
中規模以上のビル施設や、人が多く集まる場所には必ず設置されています。
空調ダクトを設置することで室内環境を快適に維持します。
設置されている建物…スーパー、テナントビル、コンサートホール、病院など
2)換気(吸排気)ダクト
換気ダクトは、室内に溜まった汚れた空気を室外に出し、室外の神泉な空気を室内に取り入れる役割を担っています。
人がいる建物には必ずつけるように義務付けられています。
このダクトに関してはどの建物にもついています。
設置されている建物…工場、事務所、ビル、店舗、病院など様々
3)厨房排気ダクト
こちらは名前の通り、調理時の油や煙、水上機などに汚染した空気を排気するためのダクトです。
集煙フードや油分除去装置、火災炎症防止装置を設置するのが主流です。
ラーメン店や、焼肉店、中華料理店に設置するのはもちろんのこと、カフェやケーキ屋さんなどの軽飲食業態にも設置されることもあります。
設置されている建物…飲食店、食品加工工場など
4)排煙ダクト
大規模な建物には必ずと言っていいほど設置されているのが排煙ダクトです。
このダクトは火災発生時に避難を容易にできるように、煙を建物の外に出す役割を果たします。
こちらのダクトに関しては普段は使われることはありませんが、火災時には大きな役割を果たします。
このようにダクトには様々な種類があります。
3.ダクトの設置方法について
ダクトの設置については、主に3つの方法があります。
1)壁面にダクトを通す方法
ダクト設置工事の中でも簡単な方法のため、費用を抑えられます。
ただし、オフィス街・住宅街など周辺環境によっては難しい場合も。
また店舗業態によっても難しい場合があるので、可能かどうか事前確認をしておきましょう。
2)天井に換気扇を設置する方法
天井に穴を空けて設置します。
穴を空けることが可能であれば、どこでも設置可能。
排気場所を自由に選択できるのもメリットで、飲食店の厨房やトイレの換気として採用されることが多い方法です。
2)屋上までダクトを通す方法
5階以上の建物は、外部に取り付ける室外機などは屋上に設置することになっています。
そのため、高い建物の場合は、建物の屋上へダクトを引き延ばすことになるのです。
屋上で排煙・換気を行うため、周囲に煙や匂いで迷惑をかける可能性は低いですが、ダクトを屋上まで通すため、工事費用が高くなります。
4. 飲食店用ダクトの設置金額
飲食店につけるダクト(厨房排気ダクト)は、空気を循環させるだけでなく、集煙フードや油分除去装置、火災炎症防止装置を設置することから、設置費用はかなりかかります。
ダクト設置費用の相場は、20万円~300万円程度です。
ダクトの種類や、設置距離、設置個所で金額は大きく変わってきますが、屋上までダクトを上げるかどうかで設置金額も大幅に変わってきます。
煙や匂いの少ない業態は屋上までダクトを上げる必要が無いことが多いですが、屋上までダクトを上げる場合は注意が必要になります。
一般的に建物が1階上がるごとに20万円程の設置費用がかかると言われています。
そのため低層階と数十階あるような建物とでは大きな開きがあります。
ダクトを屋上まで上げ場合、ダクトだけで200~300万円かかるケースもあるので、工事前に相場をしっかり把握しておきましょう。
★費用を抑える方法としてここ最近人気なのが居抜き物件!!
前のテナントのダクトを使用すれば費用はかなり抑えられます。
しかしあくまで中古ですので、油汚れやダクトの吸込みが弱まっている場合もあり、使用する前にチェックや清掃が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
飲食店の設備においてダクトは非常に大事なポイントです。
近隣とのトラブルで多いのも匂いや油に関係するダクト周りのトラブルですので近所への配慮も頭に入れておくと良いでしょう。