重要事項説明とは、賃貸借契約や売買契約が行われる対象となる飲食店店舗などの物件に対して、宅地建物取引業法で規定された仲介業者の義務の一つです。
飲食店店舗などの不動産取引においては、以前経営していた飲食店が何らかのトラブルに巻き込まれて閉店したり、売却されたりするといったケースがある場合もあり、新しい買い主や賃借人においては、それらの情報を仲介業者から事前に知らされておくことで、当該物件の取引に対しての適切な判断を行うことができます。

このように、買い主や賃借人の権利を保護するために行われているのが重要事項説明ですが、その手続きを行う際には、口頭説明だけではなく、担当の宅地建物取引主任者の記名と捺印のある重要事項説明書を用意することも、仲介業者の義務とされています。

専門用語が多かったり、表現方法が分かりにくかったりするため、口頭の説明だけではすべてをすぐに理解することが難しいケースも多く、重要事項説明書を持ち帰ってじっくり内容を吟味することが必要です。
書類の確認を行うにあたっては、口頭で受けた説明の内容と大きく異なる点はないか、内容が曖昧であったり詰められていなかったりするところはないかなど、詳細のチェックを行ってください。

仲介業者に問い合わせを行ったうえで、万が一重要事項説明書に不備があるようであれば、賃貸借契約や売買契約自体を解消するケースもあり得ます。
契約を締結するかどうかの最終的な判断のベースとなりますので、きちんと確認するようにしましょう。